八千代市・工務店 グラスランチハウスの中村です。

注文住宅の床材には、木質のフローリングをよく使用します。
木質フローリングには「無垢フローリング」と「複合フローリング」の2種類があります。

無垢フローリングとは、100%天然木を使用した昔から使用されているフローリングのことです。
複合フローリングとは、合板のような基材表面に
表面化粧材を張り合わせて加工したフローリングのことです。
また、複合フローリングには「挽き板」「突き板」「シート」の3つの種類に分けられます。

挽き板・・・天然木をのこぎりで2㎜程度の厚みに挽いたもの
その挽き板を基材(合板)に貼り合わせたフローリングのこと

突き板・・・木材を0.3~1㎜程度の厚さにスライスしたもの
その突き板を基材(合板)に貼り合わせたフローリングのこと

シート・・・オレフィンなどの樹脂や紙などに木目模様をプリントしたシート
そのシートを基材(合板)に貼り合わせたフローリングのこと



床材を選ぶときに、何を重視しますか?
ご家族それぞれご要望は違うと思います。

そこで今日は、床材の選び方と
木質フローリング2種類のメリットとデメリットを併せてご説明します。






〈目次〉

1.無垢フローリングのメリット・デメリット
《メリット》
1-1.天然木ならではのあたたかみ
1-2.素足で触れる心地のよさ
1-3.優れている調湿機能
《デメリット》
1-4.キズや凹みがつきやすい
1-5.水に弱い性質
1-6.伸縮・膨張・反りが起こりやすい

2.複合(合板)フローリングのメリット・デメリット
《メリット》
2-1.価格帯が幅広い
2-2.機能性が優れている
2-3.安定性がある
《デメリット》
2-4.長期的な耐久性に劣る
2-5.人工的な質感
2-6.経年劣化する

3.
失敗しない床材の選び方
3-1.優先順位をつける
3-2.空間の過ごし方を考える
3-3.実際に体感する


4.まとめ





1.無垢の床材のメリット・デメリット

《メリット》
1-1.天然木ならではのあたたかみ
100%天然木ならではの自然な風合いを楽しめます。
「木目の美しさ」こころが癒される「木の香り」などの魅力を
五感で感じられるのは、無垢の床材だからこそです。
世界中を探しても、同じ表情がないのも魅力の一つになります。



1-2.素足で触れる心地のよさ
無垢の木材に触れた時に感じる踏み心地の良さや肌触りは格別です。
夏でも冬でも裸足で歩きたくなる足触りも人気理由の一つ
夏はサラっとべたつかず、冬はヒヤッとしないため、一年中心地良さが続きます。


\Point☝/
お家の中を裸足で過ごす方には特にオススメです。
小さいお子さんやお年寄りの体に負担が少ないやさしい素材です。



1-3.優れている調湿作用
木は呼吸しているとよく言われています。
無垢の木には、天然の調湿作用が備わっています。
室内の湿度が高くなると湿気を吸収し、逆に乾燥すると湿気を放出します。
おかげで心地良い空間をキープすることができるのも魅力の一つです。



《デメリット》
1-4.キズや凹みがつきやすい
無垢材はやわらかいため、キズや凹みがつきやすいです。
比較的に素材の柔らかいパインやスギ材などでは
椅子を倒したり、物を落としただけでキズや凹みができてしまう場合も・・・


\Point☝/
キズや凹みの修復方法
①キズや凹みの上にたっぷりと水を垂らす
②布をあててアイロンを5秒程度あてる
まだキズや凹みが戻らない時は、同じ作業を繰り返す
※キズや凹みの深さによっては戻らない場合もあります



1-5.水に弱い性質
水に濡れると水分を吸収し、膨張や反りの原因にもなりかねません。
濡れたまま放置しておくと、雑菌やカビが発生しやすくなります。
濡れてしまったら、すぐに乾いた布で拭き取りましょう。



1-6.伸縮・膨張・反りが起こりやすい
天然木の調湿作用により伸縮と膨張を繰り返す特性があります。
伸縮や膨張することで、反りや歪みが生じる可能性があります。
また、反りや歪みが原因で、目地に隙間ができて床鳴りがすることもあります。
(床鳴り:歩くたびにフローリングがきしんで音が鳴ること)


\マメ知識☝/
無垢材の木は、水・湿気・湿度にとても弱いです。
そこで、仕上げ材としてワックスを使用すると◎
無垢材は自然素材なので、自然素材でできている「蜜蝋(ミツロウ)ワックス」がオススメです。
蜜蠟ワックスは、自然素材であるミツバチの巣とエゴマ油からできています。
蜜蝋=表面をコーティング エゴマ油=撥水効果




2-1.複合(合板)フローリングのメリット・デメリット

《メリット》
2-1.価格帯の幅が広い
複合フローリングは、機能や突き板に使われる素材によって
多少の価格の違いはありますが、全体的にみると無垢フローリングより低価格です。


\Point☝/
複合フローリングでも、ものによっては
無垢フローリングよりお値段が高くなる場合もあるので要注意!



2-2.機能性が優れている
床の防音対策に役立つ防音・遮音、床暖房対応のフローリング
お手入れがほぼ不要のワックスフリーフローリングなどといった
様々な高機能な製品が登場しています。
(ワックスフリーフローリング:ワックスがけが必要のないフローリング)



2-3.フローリングとしての強度の強さ
複合フローリングの選ぶ素材にもよりますが、硬い木材を選ぶとより強度が強まります。
また複合フローリングは基材もしっかりしているため、反りや伸縮・割れといったことも起こりにくくなります。



《デメリット》
2-4.長期的な耐久性に劣る
日常的な傷や汚れはつきにくですが、製品によって長年使用するうちに
表面の化粧材が剥がれてくることもあります。


\Point☝/
表面に3㎜以上の厚みのある挽き板を使用したもの以外は
無垢フローリングのようにサイディングすることもできません・・・



2-5.人工的な木の質感
複合フローリングだと、天然木のようなあたたかみのある質感は感じにくいです。
木の温もりを感じたい時は無垢材を選びましょう。




2-6.経年劣化する
日焼けや色褪せ・床鳴りや軋みなど起こるのが、経年劣化です。
無垢フローリングは、経年劣化→経年美といわれるように経年変化を楽しむことができますが
複合フローリングだと、経年劣化=補修作業となります。





3.失敗しない床材の選び方


3-1.優先順位をつける
重要視するポイントを考える時に、優先順位をつけてみてください。
(例)
子育て真っ只中&共働き=日々時間に追われる
↳お手入れ・メンテナンス

上記のように、重要視するポイントを考えてみましょう。



3-2.空間の過ごし方を考える
例えば、リビングではどのように過ごしたいですか?
ソファーに座ってテレビを観ますか?それとも直接床に座ってテレビを観ますか?

ソファーに座る派:傷がつきにくい、硬いフローリング
直接床に座る派:足に優しいやわらかいフローリング

などなど・・・過ごし方によって、選ぶ床材も変わってきます。




3-3.実際に体感する
足への負担やクッション性を実際に体感しましょう。
硬さや滑りやすさなどは、実際に体感しないとわかりません。


\Point☝/
お子さんやお年寄りには、クッション性のある足に優しい床材がオススメ
犬や猫などのペットを飼っている方は、滑りにくい・拭き掃除がしやすい床材がオススメ





4.まとめ

いかがでしたか?
フローリングといってもいろいろな種類があります。
無垢フローリングだからいい、複合フローリングだからいいというわけではありません。

大切なのは、適材適所です。
どの素材にも、メリットとデメリットがあります。
予算・目的・生活に合った素材選びを心がけてみてはいかがでしょうか。


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